一般社団法人 吉野青年会議所


2017年度 理事長所信

一般社団法人吉野青年会議所  理事長  上村 学

誇れるよしのびとたれ

【はじめに】

 現在我々の住む吉野地域において、少子高齢化による人口減少、産業の停滞、地域コミュニティの崩壊、町・村の財政破綻などの問題が生じています。日本全体としても同じような問題は生じていますが、吉野地域では加速的に問題が進んでいます。このような多くの問題を抱えながら、将来に不安を感じ生活をせざるを得ない状況が続いています。
青年会議所は戦後の混乱期に「新しい日本の再建は我々青年の仕事である」という覚悟の下、創立されました。この時代も日本国民が将来に不安を感じ生活していたのに違いありません。時代が変わり、問題の変化はあれども、今も青年の力は必要です。今一度日本の再建に向け覚悟と気概を持って、明るい豊かな社会を実現するために邁進する必要があります。

        未来を照らす“よしのびと”の創造


 そして『敬愛』『慈愛』『家族愛』『郷土愛』4つの「愛」を創立40周年の際、運動指針として掲げ、(一社)吉野青年会議所は50周年に向け運動を邁進しています。よしのびととは「吉野の未来を思い行動するひと」とあります。またそれに加え、リーダーシップを備え、自ら考え行動できる主体性をもつ人物であると考えます。45周年という節目の年を迎え、今までの5年間の事業をもう一度振り返り、50周年に向けての第一歩を踏み出しましょう。今まで縁あり関わってきたすべての方々に感謝をし、感動を共有する一年とします。



【個の成長と組織の成長】

 目まぐるしく変化をする社会。その変化に富む社会に我々は一経済人として、対応し一歩先ゆくためには、大所高所の視点と、挑戦し続けることが必要になります。青年経済人としてこの変化に富む社会に対応するためには、情報収集力、分析能力、計画力、創造力、発信力、実行力といった能力が必要となります。仕事において、顧客に感動を与えることで、顧客が企業のファンとなりそれがその企業に対する信頼になると考えます。青年会議所では単年度で様々な役職に就くことができ、様々な能力を身に付けることができます。またその役職全てにすべき役割があります。その役割を考え行動することが重要です。できるから、してあげるのではなく、できるよう導くことがお互いの個としての能力を高め組織としての基盤をつくるのです。個の成長が組織の進化に繋がり、組織の進化こそ地域の繁栄に繋がります。



【事業を構築する為に】

        なぜ事業をするのですか?
        5年前どの様な事業をしましたか?
        10年後の地域の問題はどのようになりますか?


 事業をするときこのようなことを考えたことがあるでしょうか。青年会議所において事業を行うという事は問題を解決するための手段の一つです。公開例会にしても講師例会にしてもスポーツ例会にしてもその手法が問題を打破し、解決するに一番の方法だからこそ、その事業が選ばれるべきです。また会員数が減少している昨今どうしても予算を十分に割けないのが現状です。しかしながら予算が足りないのでその事業を諦める、縮小するのはあまりに残念です。協賛金、助成金、クラウドファンディングなど従来の方法からいまだ(一社)吉野青年会議所が取り入れていない方法まで積極的に考える必要があります。
 (一社)吉野青年会議所にも継続事業があります。継続事業は大切な事業ですが、継続させる、行うことが目的になってはいけません。同じ内容の事業を行っても目的が違えば意味合いも異なってきます。他団体ではできない(一社)吉野青年会議所でしかできない事業とは何かを常に念頭に置きながら例会を行いましょう。「行う」ことが目的ではなく「どう変革するか」に重きをおく必要があります。



【コミュニティを大切にする「まち」づくり】

 何かが違う…。テレビや新聞、スマートフォンからのニュースからあふれる凄惨な事件。子供の学校や職場でのふとした瞬間。何かが違うと感じることはないでしょうか。古来日本人は「和」のこころを尊び、「礼儀」を重んじ、相手のことを思いやる、世界に誇るべき気質を持っています。規則やマニュアルで縛るものではなく日本人が本質的にもっている絶妙なバランス感覚で社会は成り立っていました。日本は倭(わ)、大和と言われていた時代があり、また日本初の憲法である十七条憲法の第一条の始まりの言葉は「以和為貴(和を以て貴しとなす)」とあります。それほど「和」の精神は日本人のこころの中核をなしているのです。様々な職種、団体、世代、個々においても違いを認め合い「和」の感覚を以て接することで互いの長所や欠点が知ることができます。互いを認め合い個々のコミュニケーションを大切にし、地域のコミュニティを確立することが強固なまちづくりに必要となります。
 また奈良県は災害の少ない本当に住み良いまちです。吉野地域は四季とりどりの自然に恵まれた日本有数の誇るべき美しい地です。しかしながら自然は美しいばかりではなく時には猛威を振るいます。奈良県の自然災害の死亡者をみてみれば多くが奈良県南部からの犠牲者であり、大規模な土砂災害も我々のテリトリーの中で生じています。有事の際、(一社)吉野青年会議所として何ができたか、何ができるか。真の意味で有効なコミュニティを構築する必要があります。



【主体性を育む教育】

 「主体性」とは自らの意志・判断で責任をもって行動しようとする態度とあります。「自主性」がやるべきことを言われる前に率先して自ら行うことに比べ、「主体性」とは何をすべきかというところから始まり、今までの行動が正しいか正しくないかまで判断をし、その行動を自らの責任の上で行動することです。主体性を伸ばすには、まず大人が子供に対し信頼をし、見守ってあげることです。そうすることで一人ひとりがないがしろにされていない、大切にされていることを感じ自信、自覚を持つことで、主体性が育まれます。



【想いを伝える情報発信】

 近年、誰もが自らの言葉でインターネットを通じ全世界に発信できる時代となりました。まさしく情報が溢れかえっています。一般的な方々を対象とする職種ではホームページを持っているのは当然で、ホームページで情報を確認できない企業に不安を覚えてしまうような時代となっています。SNSを通しての情報発信が得意なメンバーだけに任せる時代ではなくなっています。得手不得手関係なくメンバー全員で発信していく必要があります。
 しかしながらSNSの発信が全てではありません。想いを伝える一番の方法は昔と変わらず直接相手に想いをぶつけることです。泥臭く、大変なことですが、自分の足で想いを伝えることが成功への近道です。



【避けて通れない会員拡大】

 (一社)吉野青年会議所において喫緊の課題となっています。なぜ会員拡大が必要か。もちろん(一社)吉野青年会議所の存続のため、事業費の確保のためという側面もあります。しかしながら会員拡大が必要な一番の理由は人と人の関わる機会が減少するためと考えます。人は人によって磨かれます。同じ世代、同じ地域の我々が切磋琢磨し向上するためにも会員拡大は必須となります。
 また認知度と信用度は比例関係にあると考えます。まずは(一社)吉野青年会議所がどのような団体か知ってもらうこと、そして(一社)吉野青年会議所のファンになってもらうことが大切です。事業であれ、考えであれ、行動であれ感動がファンになってもらう原点になります。多くのファンを作りましょう。そして多くの同志を迎え入れましょう。多くのよしのびとがまだまだ埋もれているはずです。



【ブロック大会を主管するにあたり】

 2017年度奈良ブロック大会は(一社)吉野青年会議所が主管します。人生の基盤を作る40歳までの貴重な時期に奉仕・修練・友情を合言葉に、明るい豊かな社会を求め運動を展開している奈良ブロック協議会のメンバーが、LOMの垣根を越え集結する意義。奈良県の人々が、吉野の人々がどのようなことを青年会議所に期待をしているのか。ブロック大会の更なる可能性を追求し(一社)吉野青年会議所でしかできない、(一社)吉野青年会議所だからこそできる事業を行いましょう。我々が主管するブロック大会はどのような大会になるか多くの方々に期待されています。その期待に負けない、奈良ブロック協議会の9LOMのメンバーが一丸となる、全てのメンバーが感動を共有できる事業を構築します



【結びに】

 私は、(一社)吉野青年会議所に入会することで、自らが住む地域の発展や、子供達の成長を考え愛郷心をより深く持つことができました。また(一社)吉野青年会議所に入会せねば出会えなかっただろう多くの方々に出会うことができ、職種、役職も関係なく同じ目的に向かって協力し、邁進することで多くの友情と学びを得ることができました。
 自らの意志で青年会議所に入会したのですから躊躇せず、半歩でいいですから前へ踏み出して下さい。踏み出せば動き出します。動き出せば景色が変わります。その景色は新鮮で刺激的なものとなり、必ず人生の糧となます。
 はやいもので2008年に入会して9年が経ちました。そして気づけば(一社)吉野青年会議所が大切なものとなっていました。ここには多くの時間を共有し、多くの議論をした同志がいます。ここには「あいつがやるなら俺も」という損得を抜きにした仲間がいます。精一杯共に駆け抜けましょう。誇れるよしのびととなるために!!